fbpx
/COLUMN/コラム

デザイン制作時にありがちな修正を減らすために考えるべきこと

※2023年8月に加筆修正を行いました

※2022年11月に加筆修正を行いました

これから嫌な話をします。

広告担当者や、外部へ広告の制作を依頼したことがある人なら誰でも思い当たる事だと思います。

どこの広告代理店も制作会社も抱えている悩みの一つである、デザイン制作時に起こる修正に関してですです。

依頼側は思ったデザインが仕上がって来なければ要望を伝え、それを受け取った制作会社は要望に沿ってデザインを仕上げます。

そこで生まれる両者の思い違いによりデザインの進行が上手くいかないケースも発生します。

そこで制作時の修正を減らすため、私が考える原因や解決策を経験上から書いていきたいと思います。

制作会社編

コンセプトを伝えられない制作者は危険

デザイン制作に置いてまずは依頼主の要望を聞き取り、その要望プラスアルファで形にするためにデザイナーはデザイン制作を行います。

また、デザインを作り出すためにデザイナーは今までの経験値と、日頃から目にする物、体験してきたものを合わせて実際のデザインを作り出します。しかし、その前段階においてどのような方向性、デザインテイストで製作しようか、何を広告デザインで訴えるか等実際にデザインを作り出す前に様々な事を考え、自分の引き出しからデザインとしてアウトプットします。

その作業の時にどれくらい考えているかにより、デザインの良し悪しは変わってくると言っても過言ではないと感じています。

そこで制作者はデザインの意図やコンセプトを伝え、作り出したデザインをどれだけ語れるかも制作者の腕の見せ所であり、どれくらい練ったデザインなのかが測れる事でもあります。

デザインを依頼する人は制作者から仕上がってきたデザインに対してまずコンセプトを聞いてみてください。

的確に返答があり意図を伝えることのできる制作者は良い制作者でしょう。勿論例外もありますのでお気をつけください。

デザインは直感的なもの、所謂ぱっと見が良いということは大切

上記とは矛盾する話も出てきてしまうかもしれませんが、人間も見た目9割と言われるように、ぱっと見で受ける印象はとても大切です。

これは広告デザインに於いても言える事で、見た目のインパクトやメッセージ性が的確に表現され、人の感性に訴えるようなデザインは細かい内容を見る前に興味を持ち、理解したい、面白いと感じることができます。

広告デザインは見る人の心に響くものではなくてはなりません。そこで制作者の技量がここでも大事になります。インパクトやメッセージ性を求めるのか、説明的なものでじっくり読んでくれるものを作るのか、目的にあった制作会社をアサインすることが大切となります。
そのためにもデザインを構成する重要な要素である写真やキャッチコピーなどの素材にはこだわりを持つべきといえます。

要望に対してそのまま作る制作会社は赤信号

一度提案をされたデザインを見て依頼者側は、修正をお願いすることは多々制作の現場では起こることです。全体のデザイン的な部分のこともあれば文章や文字の細かい修正と色々とあり、その度校正をお互いで行います。その際依頼側が修正を言われたまま提出してきたら少し注意が必要かもしれません。
例えば「ここのキャッチコピーは大事だから赤色にして欲しい」という要望を伝えた際、赤色にする理由はあるかを問い、「大事な部分だから目立つようにしたい」という修正する目的を明確にし全体のデザインテイストを崩さず制作する必要があります。目立たせたいということが真意であれば単純だが文字を大きくするという選択肢もあります。

要望通り赤色にすれば早いのですが、指示通りに反映するのか、しっかりと意図を汲み反映するのかではデザインクオリティも変わってくることでしょう。
そのような状況で、赤色に修正してくる制作会社は場合によっては注意する必要があります。
時にはデザインの定石からは外れる依頼者側の強い想いが生じるケースもあるでしょう。理に適ったデザインと、例えそうではなくても想いを表現するバランスをうまく保つことで良い広告であり思い入れも感じる広告に近づきます。

納期を守れない制作会社は勿論NG

キャンペーンやイベント等絶対に納期をずらせないプロジェクトもあります。そういった時は制作会社側も気を張って納期を最優先します。しかし、ギリギリでプロジェクトを進行させていることの多い制作会社は中間のスケジュールが少しづつずれてしまい、最終的に締め切り近くでお互いが焦る羽目になってしまいます。

スケジュール感をしっかり意識してプロジェクトを進行してくれる会社を選ぶようにしたいところです。しかし、状況によって変わってきますので納期だけは絶対と伝えておくことも依頼する際の大切なことです。

クライアント編

お任せほど危険なものはない

制作の現場でよく耳にする「お任せで」という要望です。会社案内やホームページ等自社のイメージに関わるものの制作の際に「お任せ」は色々な意味でかなり危険です。

お任せの時は信頼関係がかなり出来ている場合は、お互いが理解して制作に取り掛かることができるので問題ないかと思いますが、初めての案件で「お任せ」はなしといっても過言ではないでしょう。

お任せで作り本当に出てきたもので満足する自信があれば問題ないと思いますが、イメージと合わないことがあればやり直しに近くなってしまうこともデザインでは起こり得ます。

制作会社は情報を頼りに制作を行います。何も情報がない状態では方向性の異なるものが仕上がってもある意味仕方ない事です。よく言われることですが、制作会社は広告デザインのプロですが依頼者側の業務・業界のプロではありません。

お任せではなく、少しでも相手に情報を提供するようにするとより良いものができ、修正等の時間も短縮できる為お互いが満足いく形の結果となります。

担当者として社内の意見をまとめる力が必要

広告の担当者になった方は制作会社とやりとりを行うことが一般的かと思います。

その際担当者の方は社内の意見をまとめておく必要があります。制作会社からすると依頼者側のフロントに立つ人の意見で動きます。その人に言われた通り提案をしたが、上司に確認した際全く違う要望が出てくることも時々あります。こうなってくると中々良いものはできなくなってしまい、お互い時間的コストもかかることになってしまい悪循環となってしまいます。

あらかじめ制作会社に依頼する前に社内の意見をまとめておくか、最初のオリエンテーション時には責任者の上司に参加してもらい、制作会社のヒアリングに参加してもらうことも時には大事なことかもしれません。

制作期間が長くなればコストが上がることを認識しておく

上記2つにも共通することですが、制作会社は基本的には全て人件費となります。そうなると修正の回数が増えたり、最初のヒアリング時にお任せと伝えてしまうと、内容が見えない分制作会社は多めにコストを見てしまうこともあります。

デザインは相場はある程度ありますが、価格帯はピンからキリまであるので制作会社の解釈によってコストと内容は全く異なることもあり得ます。

できる限り依頼側は内容を明確にし、制作会社との共通認識を持ちプロジェクトを進めていきたいものです。その為最初のオリエンテーションは一番大事なプロセスとなります。

広告制作の際は色々なケースが存在しますが、共通して言えることは「良いものを作りたい」という両者の思いです。

その為にはお互いが信頼関係を築き、自分たちにできることを行うということになるのではないでしょうか。

制作会社とのコミュニケーションを密にする

社内の意見をまとめたら、それを制作会社に伝えます。要望を的確に伝えるには、制作会社との定期的な打ち合わせやコミュニケーションが大切です。制作会社と密なコミュニケーションをとることで進捗状況を共有し、合意を得ることができます。途中段階で疑問点や課題が生じた場合も、迅速なやり取りによって効率的に解決できるでしょう。

これらを考慮してデザイン制作を進めることで修正を減らし、効率的かつスムーズなプロジェクトの進行を実現することができます。デザイン制作の品質向上と期待する成果の達成に向けて、制作会社とのコミュニケーションを大切にしましょう。

制作会社にはデザイナーと直接やり取りするケースとディレクターを通してやり取りするケースがありますが、デザインやプロジェクトをまとめることに自信がない方はディレクターがいる会社へ依頼すると、自分の負担も軽減され、良いものが出来上がることにも繋がるので、そういった制作会社の話を聞いてみてください。

いくつかの制作会社がある場合、疑問や問題が生じたときに連絡がつきやすいか、担当者が問題に対して迅速かつ誠実に対応してくれるかという視点で選ぶと安心です。コミュニケーションスキルに長けた実績豊かな制作会社であれば、スムーズな制作進行を担ってくれるでしょう。

当社ではフロントに立つプロジェクトリーダー兼ディレクターと社内外のクリエイティブを管理するクリエイティブディレクター、デザイナーでプロジェクト体制を整えております。
企業PRやブランディングから、ホームページ制作、会社案内制作等のツール作成までお気軽にご相談ください。